作者のジョージ朝倉さんの作品が好きで、「まだ読んでいない作品はないかな」と探していた時に出会った漫画です。
イラストが綺麗なだけでなく、ストーリーが深く感動的なので、今回も期待してダウロードしました。
今回は長編の「初恋」ストーリーということ、映画化される作品ということもあり、一気読みしたくなり、読みはじめる前に全巻にまとめて購入しました。
主人公の夏芽はモデルの仕事をこなす小学6年生。
しかし、父親が海と山に囲まれた老舗旅館を継ぐことになり、東京から5時間離れた田舎町に引っ越しをすることに。
刺激的な生活から一変、目の前に広がるのは何もない田舎風景。
寂しさを感じる夏芽が周辺を散策していると、海の中から光輝く少年が出てきて、夏芽に近づいてきます。
「まるで神様みたい…」と美しい姿に見とれた夏芽は、この瞬間、初めて恋に落ちるのです。
そして翌日、学校にいくと昨日会った少年コウがいて、同級生だということを知ります。
しかし、10代のこころは複雑です。
同じクラスにいても好きな人を見ていることしかできなかったり、自分の気持ちを上手に表現することもできない…
そんな幼い少女の切なさや、無力感を絶妙に表現できている作品でした。
付かず離れずの関係から、恋人になり、なくてはならない存在同士になっていく…
その純粋なラブストーリーの展開に、胸がギュッと潰されそうになります。
夏芽がピンチの時や落ち込んでいる時には、かならず優しくも厳しい励ましの言葉をかけるのですが、
この時放たれる小学生とは思えないコウのかっこいいセリフも、
この作品の見所のひとつではないでしょうか。
とにかく、コウの名言集が欲しくなったほど、日々の疲れやうっぷんも発散される恋物語です。
「青春ラブストーリーが読みたい」「切ない物語が好き」「胸キュンしたい」という方にはとくにオススメ。
読めばコウと夏芽、2人の幼い恋心に忘れていた懐かしい感覚を思い出すことでしょう。
映画になったということもあり、注目度の高いこの作品!
大人の女性にこそ、ぜひ読んでもらいたいです。