前作の「明治緋色綺」から世界観にハマってしまい、続きが気になり読み始めました!
主人公の鈴子は、没落してしまった貴族の娘。
幼いころ遊郭に売られてしまったところを、呉服屋の御曹司、藤島津軽に身請けされます。
身請け…とはいえひと回り以上年の離れたふたり。
そこに、恋愛感情はありませんでした。しかし、鈴子に静かに想いを寄せる兄春時も加わり一波乱!
前作は鈴子の小さな恋心を大切にしがら、家族の絆に焦点をあてたストーリーで、津軽と春時との鈴子をめぐる攻防戦にキュゥっとしたのですが…続く本作!!
鈴子も15歳になりとうとう恋が動き出します!!
女学校に通う鈴子は利発で容姿端麗、縁談の話が出たり、言い寄られたりすることもあるレディに成長しました。
それなのに、津軽はまだまだ鈴子を子ども扱い。
ある日、鈴子はビヤホールで異人さんと深刻そうに話す津軽を目撃してしまいます。
いつもヘラヘラしている津軽の知らない顔…
津軽が遠くに行っちゃうような不安を感じた鈴子は、思い切って想いを伝えることに!!
鈴子のまっすぐな想いを相変わらずはぐらかす津軽ですが、津軽の友人河内の粋な計らいでふたりは「おためし」で付き合うことになります。
しかし、津軽の秘密はどんどん大きくなり、やがて国を動かす時代の渦に鈴子たちは巻き込まれていくのです…
キューーーン!!今作も胸のキュンキュンが止まらない!!
この作者さんは男性の心の揺れを描くのが本当にうまいんです!!
恋敵の誰もが魅力的なんだけど、私の推しメンはやっぱり春時兄様!
静かに鈴子に想いを寄せる、あのお姿がたまりません。
国を飛び出してミステリーに発展する今作では、春時様は大活躍で嬉しい!!
苦しい秘密を抱え鈴子を遠ざけようとする津軽に、叶わないと知りながら鈴子を諦められない春時。
さらには、幼馴染の芸人叶や軍人平賀など新たな恋敵も登場し恋も世情も波乱の予感!!
胸キュンが止まらない明治の恋に、タイムトラベルしてみてくださいね!!