最近仕事で「女なのでしょうがない…のか?!」と思うことがあり、ふと目にとまったこの漫画をタイトル買いしてしまいました。
主人公ミキは31歳のOL。
女性でありながら役職についています。自分にかける時間を削り、恋愛を削り、好きなことは通帳残高を眺めること。
結婚をすすめる母親ともソリが合わず、一人暮らしをしています。
ある日、ミキは男性上司に業務のミスを押し付けられてしまいます。
自分のミスではないけれど、頭を下げ、トラブル処理に奔走するミキ。
本当のことを言う機会も与えられず、出席した会議では女の出世を良く思わない男性に怒鳴りちらされる始末。
生理で痛む下腹部を抱え、苦しい時にも笑い、不条理なことに頭を下げ、さらに逃げ込んだ先のトイレで、女子社員による自分への悪口を耳にし…
「やってられるか!!」と思ってしまうほど。
さてこの作品、ミキの他にも、可愛げのないガサツな女・君島さんや、女であることでしか自分の価値を認めてあげられない風間さんなどタイプの違う女たちにも焦点が当てられていきます。
まさに「女の生き苦しさ」のオムニバス。
もう読んでいるそばから苦しくて苦しくて…。特に生理中の描写は胸に刺さるものが!
普段は男と同様に働いているので性別を忘れそうになるけれど、生理は必ずやってきて「まだ女だよ!」とアラートをかけにくるんですよね!ものすごい痛みを引き連れて!
この漫画の良いところは、それでも一筋の救いがある所。辛いけど、振り返れば同性の仲間たちがいる。日常の中に些細な幸せはある。
そう考えると、私の干からびた日常の中も、ちゃんと振り返ると何かあるのかもしれないなぁ。
私もこの作品に出てくるミキのように、夕食はレトルト食品やお惣菜ばかりですが、明日は料理してみようかな、と思いました。
現実から目を背けてつい漫画に逃避してしまいましたが、逃げた先にも現実が描かれていてびっくり!
四面楚歌なら逆に明日からも頑張ろう!そんなふうに思える漫画です。