最初に表紙をパッと見たときは、エッチ漫画らしくなくて見流してしまったのですが、水彩画のようなイラストが美しくて気になってしまい、読んでみることに。
なんだかとても重いストーリーかも…と不安を抱きましたが、読むととても話が深く、どんどん読み進めてしまいました。
奈都は隣に住む双子、令と臣と幼なじみ。
小さいころからずっと3人仲良くしていましたが、中学生になるといつのまにか令に恋心を抱くように。
しかし、令は病に倒れあっけなく亡くなってしまいます。
それから臣は家族とともに街を出て、しばらく音信不通となってしまったのですが、高校生の奈都の前に、転校生として突然現れて…
2人の複雑な恋模様が始まります。
いわゆる双子の取り合いの末、片方が亡くなり、もう片方と恋に落ちるというパターンです。
でもこの話の登場人物たちの思いは根が深く、せっかく結ばれてもなんとなく喜べない、複雑な状況なのです。
初めて令と奈都が結ばれるシーンは、今後のつらい展開が予想されて、切なく悲しげ。
でも濃密でエロティックで、まるで映画のワンシーンのよう。
少々重めのストーリーですが、その深さゆえに読み応えは十分です。
さらっと読むよりも、じっくり時間をかけて読みたい気分のときに見てほしい一作です。
しかも一度だけでなく、何度も見て登場人物の思いを深く読み込むと、より楽しめると思います。
美しいエッチシーンなので、テクニックというよりも、描写を楽しみたい方におすすめです。
切なく苦しいエロティックな世界観をぜひお楽しみください!